誕生日や記念日などの御祝やお悔やみのお花など、様々な用途がある中で
花束を作るときに共通して意識していることがあります。
そこで今回は普段花束を作るときに気をつけている点をいくつかご紹介します。
まず大前提として、わたす時の完成された状態が綺麗であることはもちろんですが
花束は花瓶に飾った時に
一番綺麗に見えるのが理想
そしてその状態がより長く続き
お花を見ることで
もらった時の感動や想いが余韻として続いて行ってくれたら、とてもうれしいと思ってます。
当たり前のことですが
渡したらおしまいではなく
もらった人にはその後があります。
家に帰って花瓶に飾った時
さらに美しく見えて
長く飾ってもらいたい。
そんな理想に近づくために
束ねる時に
特に意識してること。
まずは
スパイラルで綺麗に組むこと。
(茎を同じ方向に螺旋状に組んでいくこと)
全ての茎が一点だけで交差するので
茎同士の触れる面を最小限に抑えられ
負担が一番少なくなります。
接触面が多いほど茎は傷みやすくなるので
組み方は花持ちに大きく影響します。
そして
それぞれのお花がどう変化していくかを考えること。
例えば
ユリなら蕾が咲くと
その周りの空間を大きく占有することになる。
その時に周りのお花を邪魔しないか
傷めてしまわないかとか
近すぎず、でも離れすぎない
お花の配置には綺麗に見せるための適切な空間というか
美しさを保つ距離感というものがあると思っていて
それは物理的な距離感だったり
色の配置による視覚的な距離感だったり
それぞれのお花に適切な距離感が保たれていると
時間の経過とともに変化しながらも
美しさはより長くキープできるんではないか
と思います。
それと
花束の足元
いわゆる生け花でいう根締めの部分に
しっかりグリーンをあしらうこと。
そうすると
花瓶に飾ったときも安定するし
花瓶と花がよく馴染むようになる。
もちろん
どんな花瓶に飾るかは
事前に知らされない限り
想像するしかないのですが
意識するかしないかで
仕上がりには大きく差が出るんではないかと
思っています。
最後に
ラッピングはあくまで花を保護することが第一で
プラスαの補助的な装飾としてなるべく最小限にとどめるようにしています。
「もらった時は素敵だったけど
ラッピング外すとなんか残念」
とならないよう
しっかりと完成された花束を
と常々考えて束ねています。
長々と書きましたがこんなことを考えながら一つずつ心を込めておつくりしています。